確かな技術に支えられた、ゆるぎないおいしさ

シェフが料理を作る上でもっとも心がけているのは「基本に忠実であること、そしてすべてにおいて誠実であること。」

一見、簡潔でシンプルなカーエムの料理ですが、そのすべてはシェフの強い信念に支えられています。

料理の第一歩は、素材と向き合うことから始まります。

素材を最上の料理へと引き上げていくために必要なことは何か。素材の特性を見極め、吟味し、緻密な計算を重ねた上で、一皿の料理を構築していきます。

しかし、ひねりを効かせた意外性や奇をてらった驚きを料理に意図することはありません。

「頭で考えるおいしさではなく、ストレートなおいしさを伝えたい。常に素材の個性を明快に表現したい。」と考えています。

余計なものはそぎ落とし、見えないところにこそ、しっかりと手をかける。基本をふまえた上での丹念な作業、技術の積み重ねがカーエムのおいしさの原点といえます。

誠実な味わいを求めて

シェフが常にめざしているのは、「心に残るおいしさ。」そして、「力強さの中にもエレガントな気品を感じさせる料理。」

カーエムには創業以来変わることのない定番メニュー<スペシャリテ>が数多くあります。20年の歳月をかけてお客様に大切にされ、磨きぬかれてきた料理のすべてにシェフの深い思いがこめられています。

「瞬間の驚きよりも時間を超えてよみがえる感動を大切にしたい。心に深く刻まれ、長く生き続ける料理を作り続けたい。」

季節が巡るたびに「また、あの料理を。」とお客様に思い出していただけたら、これほどうれしいことはありません。